久しぶりにお声がかかったMさん。
「でんきやさん、お久しぶりです。実は、テレビが映らなくて。」

訪問すると、アンテナが倒れていました。
お久しぶりだったその理由(わけ)は。
ご高齢のMさん、その後、施設に入られ…。

(屋根馬がサビサビで粉々に)
コールは、Mさんのご長女、Hさんからでした。
その日にコールを受け、その日に訪問、それもあり得るのがまちのでんきやです。

アンテナが倒れているのですから、映らないのも無理はありません。
修復するといくらになりますと御見積を提示しましたが。
Hさん「もうここにはほとんどいませんから…。」

ふだんは横浜に住まわれているHさん。
たまに空気の入れ替えにご実家に帰られるだけ。
BSが映るので、どうしても地デジまで観たいということは。

それなら、満額、修繕費を払うのはいかがなものかと。
まちのでんきや「では、こうしましょうか」。

今は使っていないという電気引き込み用のポールを見つけ、そこにUHFのアンテナだけを移動しました。
まちのでんきや「室内アンテナよりはマシでしょう。」

幸い、どうにか地デジは映りました。
これでよければという条件で、最初の御見積金額の3分の1以下で。

ホントはこんな仕事は邪道です。
屋根にアンテナがかかっているので、積雪があると、不具合が生じる可能性が大。

高さが足りないこともあり、受信レベルは今一つ。
Hさん「いいわ、その時はその時。」
杓子定規ではなく、時には臨機応変に。
1カ月に一度帰省されるかどうかのためなら、じゅうぶんと。
柔軟な対応ができるのが、まちのでんきやです。