お得意様の庄司さん(仮名)。
トイレの便座、フタ共、閉まらないとのことで電話が。
それは、人の出入りを検知すると、自動で開閉する便利な機能でした。
が、その便利な機能が仇となり、不便を被るという事例でした。
訪問すると、確かに便座が閉まりません。
旦那様はともかく、奥様はなすすべがありません。

訪問し、電源リセット(コンセントプラグをコンセントから抜き、また入れ直す)をすると、閉まるボタンで一時的に回復はしました。
ところが、そうこうしているうちにまた便座が閉まらなくなります。
庄司さん「ホントに困ったもんだ。」
メーカーさんに電話すると、修理代は安い温水洗浄便座なら、購入できるぐらいの金額を指導されました。
庄司さん「そんなことなら、いっそ買おうか…。」
ところが…。
件の便座、購入当時の最上位機種で、自動開閉にリモコン(便器)洗浄機能などが搭載されおり、高額な品でした。
しかも、トイレのクロスを貼り替えした際、リフォームの監督さんが、半ば強引にオススメし、勢い余って、つい購入してしまったと庄司さん。

庄司さん「あの時、どうしてそんな高い品をよく確認もせずに買ったんだ、俺に相談すればよかったのにと息子にこっぴどく叱られて…。」
修理するにしても、安価なものを入れるにしても、そのときのことがトラウマになっているのか、正直申し上げて、庄司さん、思考が混乱されておられるようでした。
まちのでんきや「どこの業者か覚えていらっしゃらないんですか?そうすれば、なにか打開策があるかもしれませんので。」
庄司さん「それが覚えてなくて…。」
現状は、押すも引くも、さらに混乱を招くリスクがあったので、とりあえず、便座の開閉機能を解除し、手動で開け閉めしていただくよう、ご説明してさし上げました。
万一、また開け閉めができなくなったときは、電源リセットの方法も説明を。

庄司さん「面倒だなぁ~。おい、(奥様に)聞いておきなさい。」
奥様、トイレにきて、旦那様の説明を聞いていたのですが、いつものように用を足す姿勢をイメージすると、
庄司さん「おいおい、便座が閉まってないんだから、座ったら落ちてしまうじゃないか!」
(うわ、これは大変かも…)。
今さら言っても始まらないのですが、(手前味噌ながら)顔見知りのまちのでんきやが存在していたら、強引に商品をオススメすることも、どこで取り付けしたかも覚えていないというようなことはなかったかもしれません。
このエピソード、まだ続きがありそうです。