お得意様のTさん「でんきやさん、ありがとう。もうじゅうぶんです。」
まちのでんきや「いえ、Tさん、あきらめたらダメです!私がすべて手続きしますから…。」
それは、落雷で故障したテレビの保険金入金までの手続きでした。

(落雷でテレビが故障)
凄まじいまでの轟音で、「これは間違いなくコールがあるなぁ」と思ったわずか1時間後、お得意様のTさんから電話が。
Tさん「ウチのテレビ、雷が落ちたのか、映らなくなってしまって。」

(テレビが直るまでの間、貸し出しテレビをセッティングしました)
保険に加入しているとのことで、間違いなく適用されるケース。
ところが、これが大変でした。
大量の書類の山の中から、ようやくそれらしい資料を。

まちのでんきや「出入りしている電器屋の者ですが。」
保険会社に電話すると、「ご本人様に代わっていただけますか?」
長い間説明があったようで、果たしてTさん、理解できたかどうか。

Tさんに代わって手続をさせていただいたのですが、明らかに保険会社のスタッフは、ご本人様以外には態度が冷たく、「お宅様は何者ですか?」という空気が伝わります。
手続きには、自治体の罹災証明が必要とのことで、金沢市役所に電話を。
ところが、金沢市では現在落雷によるテレビ故障の際の罹災証明は出していないとのこと。

気象庁にも相談し、証明をしてもらうことを試みましたが、手続きに数千円かかると知り、また保険会社に電話すると、
「では、現認書を提出していただけますか?」
その日、落雷があったということを近所の人2人に署名とハンコをもらってきてくださいとのこと。

ここまで手続きが大変で、ハードルが高く、ややもすると、支払いを拒否しているのかと錯覚に陥るほどのケースは初めてでした。
しまいにはTさん、
「でんきやさん、ありがとう。もうじゅうぶんです。」

まちのでんきや「いえ、Tさん、あきらめたらダメです!私がすべて手続きしますから…。」
めげそうなTさんを激励しながら、手続き、電話の代行もし、なんとかすべての書類をそろえることができました。
近所へのハンコもらいのお膳立ても。

こちらまでめげそうになるほど、大変な手続きでした。
お客様が結構というのですから、さじを投げたところで恨まれることはありません。
が、今回ばかりは必ずや保険金を請求、入金を実現しようと心に誓いました。

頑張った甲斐あって、やっと手続き完了の案内が届きました。
Tさん「ホントにありがとうございました。」
Tさんのために何とかしてあげたいと思ったことは確かですが、保険会社のまるで突っぱねるかのような態度に、闘争心を燃やしたことも事実です(笑)。

まちのでんきやのお得意様、特に多いご高齢者のために。
そこまでする。
それがまちのでんきやです。